現在リリカルなのはの二次創作と日記を掲載。そのうちオリジナルの恋愛物も書くかも……
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まさかの○○入り『紅』~『妖』 (随時追加)
●まさかの○○入り『紅』 その壱

「気付けば見知らぬ森の中……か。
 特に何かをした心当たりは無いのだが、さてどうしたものか。
 しかし、ここでぼけっとしていてもどうしようもなさそうだな。
 とりあえず、手掛かりを求めてうろついてみるか」

●まさかの○○入り『紅』 その弐

「うげっ、人間だ」
「そう言うお前はピクシー……いや氷精か。人間形態をとるなんて物好きな個体だな。もう一体は……さっぱり分からん」
「そーなのかー」
「なに訳のわかんないこと言ってんのよ」
「この形がスタンダードなのか? だとすると、世界を越えたか。確かに何か壁を抜けるような感覚はあったが」
「ねーねー、あなたは食べてもいい人間?」
「あたいが許可するわ。存分に食べちゃいなさい」
「全力で遠慮したいな」
「最強のあたいの前に現れたのがウンのツキね」
「実に意味を理解していなさそうだ」
「いただきまーす」
「肉を食べるなら、せめて調理してからにしろ」

●まさかの○○入り『紅』 その参

「寒っ。どれだけ氷出せば気が済むんだ、あの小娘は」
「ちょい待ち、そこの少年」
「氷精の次はチャイナか。全く以って意味不明な世界だ」
「中国って言うな。ってそんなことじゃなくて、ここから先は行かないほうがいいよ。もうすぐ夜になるからね」
「なんだ、吸血鬼でも出るのか」
「分かってるなら話が早いわ。さっさとおうちに帰んなさい」
「ほんとに出るのか。なら早々に消えるよ」
「あーちょっと待った、主人に気付かれちゃった。気付かれたからには仕事しないと」
「何の仕事だ」
「門番」
「……勘弁」

●まさかの○○入り『紅』 その肆

「埃を立てないでください。主人の発作が起きます」
「小悪魔っぽい何かか?」
「ぽい何かではなく、小悪魔そのものよ」
「おお、やっと人間に会えた」
「人間じゃないわ。魔女よ」
「何か違うのか」
「中には人間の魔女もいますが、主人は種族としての魔女です」
「へー」
「腹立つわね」
「ああ、失礼。悪気はない」
「そのふてぶてしさ、黒白に通じるものがあるわね。人の気も知らないで、どれだけ持ち逃げする気かしら」
「俺に全く関係のないところで不愉快になるな」
「ちょうど良いから、八つ当たりの的になって頂戴」
「いい加減にしてくれ」

●まさかの○○入り『紅』 その伍

「あら、お客様?」
「客じゃない。予期せぬ形で入ることになった、ただの迷子だ」
「使えない門番ね。後で折檻よ」
「落ち着け。それで、今度こそ人間か?」
「ええ。この館の中で人間は私だけよ」
「やっと会えた人間が、まさかメイドとは」
「メイドがそんなに珍しい?」
「幼馴染の家には二人いたが、それでも希少なことには変わりないだろう」
「そう。でも、私は完全で瀟洒なメイドだから、お嬢様に会う前に追い返させてもらうわ」
「メイドっていうのは、武闘派しかいないのか」

●まさかの○○入り『紅』 その陸

「よくここまで来れたわね、異国からの迷い子。紅魔館へようこそ」
「来たくて来た訳じゃないのにな」
「ええ、単に私が面白そうだから、ここに来るように仕向けたんだもの」
「つまり、この世界に引きずり込んだのはお嬢さんと?」
「いいえ、それは別人。首謀者に心当たりはあるけれど」
「そうか、ぜひとも聞かせてもらいたいものだが」
「何かを欲するときは、それに見合う対価が必要でしょう?知りたいなら、あなたも何か用意しなきゃ」
「生憎、手持ちが何もないんだ。とりあえず、血でどうだ? 吸血鬼なんだろう?」
「よく分かってるじゃない。でもどうやって飲むかは私次第よ」
「血の気が多いな。吸わない方が良いんじゃないか」

●まさかの○○入り『紅』 その漆

「お兄さん、誰?」
「どう応えるのがこの世界で正しいのか分からんが、通りすがりの迷子と言っておこう」
「じゃあ、外から来たの?」
「そうなるな。館の外と、外の世界と。二重の意味で外だが」
「外のお話聞かせて」
「別に良いけど、あの吸血鬼の家族か?」
「お姉さまのこと?」
「妹か。流石だな。傍に居るだけで、寒気が止まらん」
「つまらないお話だったら鬼ごっこね」
「はは……洒落にならんぞ」

●まさかの○○入り『紅』 その捌

「それで首謀者というのはどうなったんだ」
「ああ、そういえばそんな話もしていたわね」
「できればさっさと帰りたいんだが」
「急がなくてもいいじゃない。あなたが居ると、私の仕事も減って良いのよ」
「そうだ、なぜ俺が執事をしているんだ」
「いやー、結構似合ってるよ。君のおかげで庭も綺麗になったし。……ほんとに私の仕事がなくなります」
「そうね。あなたの淹れる紅茶は、中々のものだわ」
「褒められてもな」
「お兄さん、帰っちゃうの?」
「そりゃあね、そうしない訳にはいかんさ」
「帰ると言ってもね。スキマは会おうと思って会えるものでもないし。みんな気に入っているようだから、暫くゆっくりしていきなさい」
「やれやれ。前途多難だな」

●まさかの○○入り『妖』 その壱

「いやいや……待て待て待ておかしいだろ。
 シリアスに、さあこれから忙しくなるな、とかかっこよく決めたはずだろう。
 それが、なんでまたこっちに迷い込んでるんだ。
 しかもこの寒さは一体何なんだよ。吹雪き過ぎだろ」

●まさかの○○入り『妖』 その弐

「あら? 貴方もしかして……」
「うん? ああ、お屋敷のメイドか。久しぶりだな」
「お久しぶり。やっぱり貴方で正解なのね。髪が短いから少し自信が無かったのだけれど」
「色々あってな、ちょっとした決意表明みたいなもんだ」
「今この場でそのことを細かく聞く余裕は無いけど、また厄介なタイミングで来たものね」
「厄介……か。この異常気象のことか?」
「ええ、春が来ないのよ。知らないだろうから教えてあげるけれど、これでも今皐月なのよ」
「すまん、異常気象ってレベルじゃなかった」
「大変なのよ、冬用に用意した燃料も底を尽きそうなぐらい。
 その前にさっさと冬を終わらせようと出てきたところに、貴方が来たのよ。
 ちょうど良いわ、手伝ってくれない?」
「めんどいんだが」
「また帰る方法は一緒に探してあげるから」
「あと寒い。苦手なんだよ」
「仕様がないわね。このマフラー貸してあげるから」
「おお、中々ぬくいな。人肌に暖められてるのがなんともハァハァさせる」
「刺すわよ」
「冗談だ。だからこの囲んだナイフをしまってくれ」
「まったく。お嬢様からお借りしたものなんだから、汚したりしたら本当に刺すわよ」
「わかった。わかったからそのマジな目はやめろ」

●まさかの○○入り『妖』 その参

「それで具体的には何をすればいいんだ」
「決まってるでしょう、春を探すのよ」
「春を探すって……頭沸いたのか」
「沸いてないわよ。春っていうのはこれのこと」
「桜の花びら?」
「見た目はね。これを集めると春がくるみたい」
「その心は」
「実際これを集めて春を独り占めしてる奴がいるのよ」
「ああ、黒幕か」
「ええ、黒幕よ」
「はい、黒幕です」
「「よし、くたばれ」」
「ちょっ、私の出番これだけっ!?」

●まさかの○○入り『妖』 その肆

「なんかいきなり開けたな。明らかに人家みたいなものも見える」
「おかしいわね、こんなところに人間は住んでいないはずだけど」
「おかしいと思ったら、恥ずかしがらずに聞いてみる!」
「良いことを言うじゃない。よく躾けられている証拠ね」
「そうだな。ほれ、マタタビは無いがカツオ節ならあるぞ」
「えっ、ホント? 欲しい欲しい、ってぎにゃああああぁぁぁぁっっっ!!!」
「貴方何したの? ものすごい勢いで逃げてくわよ」
「特に身に覚えは無いんだが……」
「ごめんなさいーーー!! もう縄張りに近づきませんからーー!!」
「縄張りって……ああ、あれか? ひょっとして師匠の匂いでも染み付いてるのか?」
「師匠って例のボス猫? その匂いが付いてたから、怯えたのね」
「春ならあるだけお渡ししますからー! 許してくださいー!!」
「うーん、さすがだ。残り香だけで王者の風格を発するとは」
「どんな猫よ。まあ、簡単に済んでよかったわ。次に行きましょう」

●まさかの○○入り『妖』 その伍

「寒くて眠いっていうのは、やばい証拠だと思わないか」
「別にやばくも何とも無いわね。寝たらその辺に放って置いてあげる」
「なに人の家の軒先に死体遺棄しようとしてるのよ」
「うん? これは人が住んでいたのか。それにしては生気が感じられん」
「呼ぶ友達も居ないんじゃないかしら」
「失礼な。中には私の人形がいっぱいよ」
「ばかっ、ホントのこと言うから怒ったぞ」
「なんだか、彼女の頭の中は春で詰まってそうね」
「貴方たちの方が咲き乱れる春のお花畑が広がっていそうだけれど」
「そうだ、あいつの中に広がってるのは絶対に訪れることの無い春を健気に待つ冬だけだ」
「確かに。もしくは実りを全て狩り取られた哀愁漂う紅い晩秋ね」
「ほんとに失礼ね貴方たちっ!!」

●まさかの○○入り『妖』 その陸

「これだけ暖かくなってきたということは、その分黒幕に近づいてると思っていいのかしら」
「おそらくな。それにしてもでかい門だな。開けゴマで開いてくれたら楽なんだが」
「おや、リクエストはシェヘラザードかい?」
「弾けるの?」
「ラヴェルなら」
「残念、コルサコフの方が好きなんだ」
「それなら私が吹けるわ」
「あらすごい。トランペットだけで吹けたら、手放しで拍手を送ってあげる」
「じゃあ私はアリフ・ライラ・ウィ・ライラー」
「こっちの世界にも沢○研二は居るのか? それともあいつは既に幻想となったのか」
「なに言ってるのー」
「いや気にするな。しかし、音楽を聴かされても、投げる銭なんか無いぞ」
「ああ、それこそ気にしなくて良いよ」
「貴方たちが食料になってくれれば良いですから」
「ご馳走だー」
「今までで一番妖怪らしいわね」
「さっきまでがおかしかったんだろ」
「そうね。さて、行くわよ」

●まさかの○○入り『妖』 その漆

「貴方たち、人間ね。ちょうどいい、貴方たちの持っているなけなしの春をすべて頂くわ!」
「うわっ、追い剥ぎだ。初めて見た」
「こっちではそう珍しいものでもないけれど」
「みんなが騒いでいるかと思えば、二人とも生きているのね」
「その口振りからして、ここはあの世か」
「冥界が春を集めて何をしようというのかしら」
「まだ集まりきってない。西行妖がその花を咲かすまでには」
「そんなの知らないわ。大人しく春を返してちょうだい」
「あと少しなのよ」
「……気が変わった。本気でやるぞ」
「突然ね、どうかしたの?」
「気になる単語が出たからな」
「貴方たちの春はなんとしてでも奪い取る」
「やってみろ、半人半霊」

●まさかの○○入り『妖』 その捌

「随分と咲き乱れてるわね。よっぽど春を溜め込んでるみたい」
「まだまだ。あと少し足りてないのよ」
「私たちの分で、それも解決するってところかしら」
「ええ、ようやく満開になるの。そうして西行妖の封印が解かれるわ」
「そうはさせん。その妖怪桜を咲かせるわけにはいかない」
「あら、この桜を知っているの?」
「職業柄な。そもそも、どうしてかつて自らを対価に封印したものを咲かせようとしてるんだよ」
「……なんのことかしら」
「冥界に来てからの時が長過ぎたか。記憶が薄れているようだな。
 まあいい、世話になった屋敷もお困りだ。すぐ焼き尽くしてやるよ」
「桜を照らしてちょうだい、異界の劫火」
「桜を思い出させてやろう、死霊の生贄」

●まさかの○○入り『妖』 その玖

「うぅー、暖かくなってきちゃった。もうすぐ私も消えちゃうわ」
「これだけ見事な桜の下で花見だ。つかの間の眠りの前に見る最後の景色には、なかなかじゃないか」
「やばいわ、人が多すぎる。どうしよう、緊張してきた」
「貴女ホントに友達居なかったのね」
「桜の下では何を弾けばいいかな」
「騒霊としては、花見の席ではやはり騒ぎたいわ」
「楽しければなんでも良いよー」
「お前たちは少し落ち着いた方がいい」
「申し訳ありません。本来なら私が気が付いて止めなければなりませんでした」
「良いのよ。貴女は良く仕えてくれているわ。こんな優秀な庭師が居るんだもの。
 私がわざわざ花を咲かせようとする必要無いわよね」
「やれやれ、これで一件落着か」
「そうね。お嬢様も感謝されていたわ」
「それは何よりだ」

●まさかの○○入り『妖』 その拾

「騒がしいから起きて来てみれば、なにやら楽しそうな花見してるじゃない」
「……誰だ?」
「前回貴方を連れてきた主犯」
「そうか、そして突然前触れも無く送り返した犯人でもあるわけだ」
「ええ、はじめまして異邦人」
「その節は主人が迷惑を掛けたな」
「九尾を従える妖怪か。前回はっていうことは……」
「ええ、今日貴方が来たのは私の所為じゃないわ。友人が無茶した所為で、大結界が不安定になったのよ。
 貴方は一度来たことがあるからこちらとも縁が深いし、それでスポッと転がり込んじゃったのね」
「全く……今後はこんなことがないようにして欲しいな」
「努力はするわ。でも、折角だから楽しんでいきなさいな」
「つまみもこちらで用意しよう」
「そうだな。次来るのもいつになるか分からん。満喫しておこうか。
 ああ、酒はいらんぞ。まだ、十を過ぎて日も浅い」
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